2012年4月7日土曜日

まぶいい程電灯が輝いていた

茨木県 黒田 政次郎

北茨木市磯原町大塚1494、山口炭坑で電工として勤務。正午に重大放送が在るというので、仕事が手に付かない。坑木置場には、多数の人が腰
をおろして待っていた。栄養失調で皆顔色が良くない、気分が悪くなり、倒れる者まいた、とにかく暑い日だった。陛下のお声がラジオから流がれて、
日本が戦争に敗れたことを知った。生き延びた喜びでほっとした表情。
その夜から、まぶしい程の電灯が輝いていた。私は17歳の少年だった

食糧を工面の母に銀河濃し

引用元 「昭和万葉俳句前書集」 【高木 二郎発行】

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