2011年11月5日土曜日

終戦物語 ああ終戦なのだ

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 千葉県    足立 いね

本土決戦を覚悟した兵二人を吾が家に泊め、兵一人と私は、陛下の御詔勅を聴きました。頭を下げた兵の口より「ああ終戦なのだ」とつぶやきに唯ぼんやりとした自分でした。其の兵隊は金沢の人でした。後日一枚のハガキをもらいました。

星月夜 仰ぎて悲し香手向け

東京都   北海道   高木 ナツ

東京都渋谷の日赤産院に卒業後勤めておりました。日一日と激しくなる情勢の中で、
勝利を信じ、薬品不足の中で、精一杯の看護業務でした。人生唯一度の青春を捨てての明けくれ、そして玉音の放送****。過ぎ去った日々をいとおしみ唖然となり、やり場のない気持ちをつと持っていました。口紅を、涙を流しながら思いきり引き、
鏡をみっめました。同級生5,6,人で無断で皇居前へ出かけました


玉音に 滂沱の涙青春惜しむ



東京都   埼玉県 千鳥 槌子


私わ、日本赤十字社691救護班として応召、東京世田谷第2陸軍病院勤務中、空襲で大部分焼けたるも、勤務病棟が焼失を免れ、終戦を迎える、続いて、引きあげをかねた病院船第1号に配属、舞鶴より出港、 機雷に2度ぶつかり、命からがら朝鮮、フイリッピンに航海す。

戦果つ 続く勤務の引揚船

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引用元   「昭和万葉俳句前書集」  (高木 二朗発行)

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