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佐賀県 高橋 八依様
花冷えの暗い駅で、夫は長女をちぎれる程に抱いていました。私達は黙って列車の窓を叩き合って別れました。蛙の鳴き止まぬ夜、夫の訃報、夫は大阪・生野区の消防署員で、6月に殉死しました。私は佐賀県佐賀郡諸富町上下佐賀線筑後鉄橋の見える実家におりました。爆音の最中、老産婆とあわて来る母は、赤子の啼声に仰天、私は気が遠くなり***その子も短い生涯でした。
夏衣の夫 走り寄り来ぬ夢枕
熊本県 松本 一枝様
私は、熊本県鹿本郡六郷小学校勤務、当時沖縄から学童疎開が、学校の裁縫教室に住む。当日険しい八方ケ岳に砲台を備える為、学校に一泊した兵隊に、いも弁当をてっだう。見送った後、すぐ終戦の玉音を賜る。那覇の学童悲喜交々に咽び泣く。
終戦や 悲喜交々の那覇の子等
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引用元 【昭和万葉俳句前書集 】 「高木二朗」
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