2011年9月13日火曜日

終戦物語 終戦を空から知る

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ハルマヘラ島     兵庫県 今井 忠夫


当時南方ハルマヘラ島にいた。私達は前戦の補給基地の司令部要員として、同島に昭和18年着任したが、戦況不利となり、20年には混成旅団に編成替え、私は副官をしていたが、終戦を空から敵機にしらされ、血の気が引く思いがした。

ジャングルに 非常呼集や終戦日 


スマトラ島      広島県  吉岡美俊

スマトラ島、海軍通信隊の通信兵下士官として、対敵通信傍受。職務柄、終戦「敗戦」はおぼろげながら予感できた、しかし、詔勅をいただいた時は呆然自失、瞬時滂沱たるものがあった。落ち着いて自分を取り戻し、生きのこった我々の使命感を考えるようになったのは数日後だった

あかり消え トッケイの声 澄みにけり


比島マウンテン州  岡山県 池川福市

比島マウンテン州イフガヤ郡キヤンガン北部山岳地帯「標高15メートル前後」現地召集の輸送隊「軍人」。後句日終戦が遅れていたならば、全く生還は出来なかったと思う、それほど食料は不足していた。イゴロット族の居住する山岳地帯で、僅かな平地を開いて、甘藷を作って細ほそと生活していた、そこえ多くの日本人が入ってきたのだから、見る間に食べる物は底をついて、毎日甘藷探しに苦労した。まるでダイャモンドを掘り当てるような状況であった。人々は次々と戦死。病死で倒れていつた。毎日爆撃があった。

終戦と 言うのに 又墓穴掘る


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引用元   「昭和万葉俳句前書集」   (高木 二朗発行)

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